イラン イスラエル ニュークリア・ディール

 今回の国際情勢の緊迫化に伴い、イランとイスラエルアメリカ合同軍によるイランの核施設への先制軍事攻撃の可能性が高まっている。イランの核開発は北朝鮮やシリアからの技術援助を受けており、NPT(核兵器不拡散条約)に違反する明確な国際法違反である。

 また、イランは濃縮ウランの遠心分離機の施設の再稼働を行い、濃縮ウランは原発用でなら、5%で大丈夫であるが、20%にまで濃度を高め、90%まで行けば、広島型原爆が完成する。核兵器は確かに大国間戦争を抑止する機能を果たすが、地域紛争、テロリズム、内戦に対する抑止機能はなく、中東地域の戦争のほとんどは地域紛争、テロリズム、内戦である。

 イスラエルは過去に1981年のイラクに対するオシラ原子力発電所空爆、2007年のシリア原子力発電所空爆を行い、仮想敵国に対して核武装を阻止する構えを見せている。

 国際法上、予防的先制軍事攻撃は禁じられているが、国連憲章における自衛権コペルニクス的転換によって法解釈を拡大解釈して、予防戦争(preventive war)を戦うことは軍事史的に可能である。過去に真珠湾奇襲攻撃、第三次中東戦争イラク戦争などでもこの理論をもとに戦争は遂行された。

 おそらく、今回は巡航ミサイル、ステルス機、サイバー攻撃などあらゆるものが動員されるであろう。そして、イスラエルアメリカ合同軍の有志連合軍による短期間での作戦が実行される可能性はある。